スギの花粉症は日本だけ?
新年明けて間もなく急増するマスク姿の日本人。
日本に住んでいれば毎年恒例、花粉症シーズンの到来の景色だが、
外国人から見ると、「感染症が発生したのか!」と感じるくらい、奇妙な光景にも見えるらしい。
花粉症は英語でも枯草熱(hay fever)とい呼ばれ世界各地で存在するが、日本での劇的なスギ花粉症は世界でも断トツと言える。
そもそも、どのような歴史があるのだろう?
スギはもともと、日本固有の植物で、青森から屋久島まで日本列島に広く分布している。
言い換えれば、北海道と沖縄はスギ林が少なく、ひどい症状が出る事が少ないとも言える。
スギ林は特に戦後の復興で重宝され、国策として拡大造林計画が推進され、各地にスギが植えられたという。日本を支えるために大量に植えられたのだ。
スギ花粉が空気中に飛散しはじめるのは、樹齢30年頃から。したがって、戦後年数が経過した、1964年(東京オリンピックの年)後から、花粉症のような症状が見られるようになったという。
そして2030~50年頃までは、スギ花粉の大量飛散は続くと見られている。
花粉症は辛いが、日本の高度経済成長を支えてくれた歴史があるのは、なんとも言えない。
花粉症の症状を抑える方法もいくつかあると言われているが、1番の解決方法は、やはり北海道や沖縄などスギがない場所へ行くことだろう。お隣の韓国や香港にもスギ花粉症は存在しない。